地方を旅するノマドワーカーich(いち)について

2017年9月16日から、正式に6年住んだ大阪を離れることにしました。

24歳の女の子が、キャリーひとつで地方を旅する!?

「私、家がないんです。」

そういうと、大抵の人に驚かれて、びっくりされて「え。なんでなの?」と聞かれます。

▶︎大体の反応(よくある場合)

そして自分でも、そんな選択をしている自分に、正直びっくりしています(笑)

でも、きっともう少し大人になって、きちんと自分の定位置が決まった時、あ、あんなこともあったねって笑える私がきっといるから。今の私に向けて、この想いをそのまま、綴ろうと思いました。

地方が抱える「問題」について

  • 田舎の少子高齢化はますます進行している
  • このままだと限界集落は間違いなく潰れる
  • 若者が帰ってきてくれさえすれば・・・

どこの地方にいっても、ほとんどの場所でこのような類の問題が叫ばれている今日(こんにち)。

地方自治体は、「Iターン希望者募集」の広告や、地方への移住制度への説明に力を入れ、助成金なども使いながら、なんとか地方に若い人たちを移住させようと、躍起になって取り組んでいます。

「地方の鍵は若者が握っている」

これはまさにその通りで、どんなにいいアイディアがあっても、それを実行する若者がいなければその街はそれ以上の活性化なんてありえなくて、どんなに素晴らしい建物や、歴史や、文化だって・・・それを守っていく人がいなければ、衰退していくのは当然なのです。

そんな現状を知りながら、私はこれまで、ずっと都会で生活を続けてきました。

それは、自分が田舎に生まれてしまった、という劣等感から。

私の地元は、「鳥取県鳥取市」人口が一番少なく、47都道府県の中でも、一番最初になくなってしまうのは鳥取だろうなんて言われ続けて、そんな言葉にさえ、もう慣れきって数年がたちました。

駅前のアーケード沿いの商店街には、今も残るお店もあれど、もう閉まりきったシャッターもいっぱいあって、幼い頃に通っていたあの駄菓子屋さんも、パン屋さんも、いまはもう、その姿をすっかり消してしまっています。

その代わりにできた、大きな商業施設、スーパー、ブランドの洋服屋さん。

今はやりの珈琲屋さんも連なって、少しばかり都会ちっくに染まった私の田舎。

いい意味でも、悪い意味でも、わたしが知っている「鳥取」はもうここにはないんだなあ。

都会で暮らすようになって、しばらく地方を離れていた私は、地元にいない間に変わりつつそんな地方創生という名の現状を横目に見るばかりで、自分がそこに関わろうとか、そんなことは一切考えていませんでした。

でも、満員電車に揺られる日々を少し抜け出し、少しの休日に地元に帰ったときに、思ったんです。

自然が豊か、ご飯が美味しい、周りの人たちが親切・・・それだけじゃなくて。

行き交う人たちが「すみませんねえ」「最近どうですか?」と言いながら、井戸端会議を始めるその姿も、

バスは一時間に一本しかなくて、それでもそのバスを気長に待つだけの時間のゆっくりとした流れも、

普段はビルに覆われて見えなかった、綺麗な青空と、夕暮れの夕日が沈む瞬間も。

「・・・・なくしたくない。」

気づけば、そんな風に口走っている自分に少し驚きながら。今の地方を守りたいと、強くそう、思いました。

地方創生の名の下にふりかざす「正義」は本当に正しいのか。

正直私は、つい先日まで「地域おこし協力隊」の制度を使って、地方創生をはかりたいと本気で考えていました。

地域おこし協力隊制度とは、地方自治体がそれぞれ行っている制度で、簡単にいえば月に数十万円の給料と引き換えに「その地方のために」働いてもらうという行政管理のシステムです。

ーお金をもらいながら地方のために働けるー

表向きは素晴らしい制度だと思いますが、その裏では実際に地域おこし協力隊制度を使って地方に移住してきて消耗してしまった人や、地方創生という名の下にふりかざした正義が、地元の人にとっては全く響かなかった人もいて、それぞれの自治体も、その制度に呼ばれてくる人たちも試行錯誤しながら働いている、そんなイメージです。

参考▶︎【地方移住】田舎暮らしってどうなの?本音を現地の人たち10人に聞いてきた!

この制度に対しては様々な意見がありますが、正直それは「やってみなきゃわからない」ことで、私は地域おこし協力隊については否定的でもなければ、特別肯定的なわけでもありません。

でも、その地方によってのルールや縛り、そして地方自治体の募集制度に、「あたり」「外れ」があるとも言われているこの制度自体には、少し疑問も感じるのです。

なにより一番感じる大きな違和感は、「三大都市圏に住民票がある人しか地域おこし協力隊にはなれない」という条約について。

だってね、よーーーーーーーく、考えてみてください。

本当にその地方が好きで、本当にそこをよくして頑張りたいと思っている若者が、三大都市圏にわざわざ出ている可能性って、何%くらいだと思いますか?

みんな、その地方が本当に好きなら、その地方に残って現役で活躍しているのでは?

と思うのは、私だけではきっとないはず。

確かに技術や、地方にはないものを求めて都会に出て行く若者はたくさんいるけれど、その大半は「こんな田舎にいたくない」という私と同じような劣等感だって、絶対に感じているはずだから、

そんな若者たちが、わざわざ地元に、地域おこし協力隊として帰ってくる理由って、本当に「地方創生」がメインなのだろうかって思うんです。

仕事がない田舎に帰ってくるための、一時の、「免罪符」になってはいないのだろうかって。

地域おこし協力隊になった後、その若者はなにができる?

地域おこし協力隊には、「3年」という満期がつけられており、それが終わった若者たちはその制度を外れ、自分たちで起業したり、その街で新しく仕事についたりしながら、生活を続けています。

でも、その3年でその人たちができるようになることって、一体なんなのでしょうか??

地方とのコネクタ?地域おこし協力隊だった証?

じゃあ、明日のご飯を食べるための術は?そのあとの「地方創生」は????

3年経ったから、はい終了。

そのあとのことについては自分で考えながら、地方に残れそうならあわよくば移住してほしい・・・

それって、拷問か何かですか?

本当に優秀な若者なら、そもそもその制度に頼らなくても、自分で起業し、自立することができているかもしれません。

でも、免罪符の名の下に「地方創生」を振りかざし、地方に出てきた若者だったら・・・

わたしならゾッとします。だってその頃、私だったらもう27歳ですもん。

大切な3年を地方に捧げ、地方のために働き、3年経ったあとの目処は経っていない・・・。

これってどうなんでしょう。本当に若者のために、地方創生のためになっているんでしょうか?

これが、地域おこし協力隊の末路になってるパターン、多いのではないでしょうか?

結局、地方がほしいのはその地方に住む「若い移住者」

地方が今躍起になって探しているのは、その地方に住む移住者なのだということは、自治体のHPや、古民家における補助制度などを見ても一目瞭然で、Iターンに力を入れている理由や、子育てへの支援金や制度の利用しやすさが格段に上がっているのも、このことからではないのでしょうか。

結局のところ、地方がほしいのってその地方に住んでくれる「若い移住者」なんです。

だからその間のワンクッションとして、お試し移住やら、地域おこし協力隊制度やらがあるのです。

でも、やっぱりここで疑問に思いませんか?

「地方にいきなり移住しろ」なんて、どんだけハードル高いんだろう。

いきなり住む場所を決められる若者が、いま一体、どのくらいいるのだろう・・・って。

若者なりの本音だって聞いてくれ。

地方には地方なりの「ルール」や「縛り」があります。

でも、若者にだって、その若者なりの「意思」や「守りたいもの」があります。

実際、そんな地方に若者が移住してきたところで、そこの地方のルールや縛りに対応できなければ、自分を消耗し、周りからは「あいつは全然地域のことに参加しない」と、白い目で見られるのがオチです。

せっかく何かやりたいことを持ってやってきた若者に対しての地方の風当たりが強ければ、また別の地方を求めて若者はふらりとどこかへ行く。縛られることが嫌いな若者がたくさんいる今の世代に「ルール」や「縛り」の関係で成り立っている地方との相性って、正直めちゃくちゃ悪いんじゃないかなって思うんですよね。

そうやって、いろんな制度を使って多方面からくる若者に、どれだけ資金や支援を促したって、その人たちは相性が悪ければどこかへ行ってしまいます。

大切なのは、県外から人を呼ぶことではなく、他の地域からの移住者を探す前に、すでにその地域で頑張っている若者の頑張りに、ちゃんと焦点を当てて応援してあげることではないでしょうか。

新しく作り出すことばかりに目を向けて、今ここに、地元に根付いている若者が「外に出てもちゃんと帰ってきたいと思える田舎」を作ることを忘れてしまっては、なんの意味もないと思うんです。

でも、じゃあ外に出ても若者が帰ってきたいと思える田舎って?と聞かれた時、私は正直、答えられませんでした。

地方を旅するきっかけ

私は鳥取県で生まれ育ち、そのあと大阪に出て、また地方に戻りたいと考えている、いわゆるUターン組です。

でも、地元に用意されている仕事の中に、どれもピンとくるもの、面白そうだと思うものは正直なく、ただ「家族のため」とか「お金のため」に地元に縛られているのなら、それはそれで違うなと思うようになりました。

もちろん、これは表向きの理由であって、複合していくつも「地方に旅に出る」理由は私の中にあります。

でも、やはり一番大きいのはここ。地元に帰りたい、けど、帰りたくない、んです。(笑)

でも、まさにこの言葉にヒントがあって、たぶん若者が地元に戻らないのは、わたしと同じ「魅力的だと思う仕事がない、やりたいことが叶えられない」と思っているからではないのかなと閃いたんですよね💡

だって、地方というワードで想像する「海や山がある」「自然がたくさんある」「食べ物が美味しい」「人が優しい」

これって、ほとんどの場所で共通するものだと思うから。

特に「◯◯県だから」というパワーワードって、一つか二つくらいしかなくて、もっというとそれって「観光」のためには使えても「移住」のためには使えないんですよね。

移住者が選ぶのって、多分、そういう大きなワードじゃなくて、「人と人との横のつながり」だったり、「住みやすさ」だったり、「その地方の雰囲気」だったり・・・

そして、そこで何ができるのか、どんな仕事につけるのかってことの方がよっぽど重要。

それなら、それを調べにいろんな自治体に行くのってありだなって思ったんですよね。

だって私は鳥取県しか知らないけど、他の県はもっと面白い仕組みを考えているかもしれないし、そこで働く若者が、自ら新しい仕事を作り出して移住したりしているのかもしれない。新しい考え方に出会って、それが刺激になることで、見えてくることもあるかもしれない。

そんなのネットで探せば?という声も多いと思う。でも、私は自分の足でそこに行って、自分の耳でその人の話を聞きたいんですよね。特に地方って、ネットには乗ってない、それこそ「横のつながり」が大きい場所だからこそ、自分の口で今思ってることは伝えていきたいって思ってる。

幸い、私にはこのブログがあるし、文字を書くということも、イラストをかくということも、苦ではありません。

だから、伝える手段はいっぱいある。あとは、そこで行動するかどうか、だったというだけで。

だから、私は旅に出ようと思ったんです。ずーっと縛ってた自分の見栄とかプライドとか、それこそ劣等感なんかいらないから、思うままに生きてみたいって、今は本気でそう思っています。

もうひとつの夢

今はまだ、私に経済力もなければ、誰かを支えられるほどのしっかりした軸はないけど、旅をしたあとは、「大好きな人たち」を巻き込んで、みんなと一緒に住むことができたらな、なんて考えてます。

恋人、家族、友人、パートナー・・・

自分にとっての、一番、大好きな人たちと一緒に暮らす。

これって、地方に移住するにあたって一番大事なことだと思うから。

大好きな友達が地方にいたら、いつでも愚痴を聞いてもらえる

大好きな家族が地方にいたら、いつも顔をみて挨拶してあげられる

大好きな人が地方にいたら、いつだって頑張れるし、原動力になる

都会にあるものを、無理に田舎にもってこなくてもいい。

田舎には田舎のよさがあって、そこで出会う人たちとの大好きな空間を、いつか私の大好きな人とも共有して暮らせていけたら、こんなに幸せなことはないなあって思うんです。

その形は、コワーキングスペースかもしれないし、みんなが集まるカフェかもしれない。

シェアハウスかもしれないし、小さい村をひとつ、つくってみてもいいな、とか。

(イケハヤさんのイケハヤランドみたいに)

いつもひしめき合う電車に乗るだけじゃわからない、人と人との横のつながり、地方ならではの、良さ。

そういうものを共有できる空間を、いつか絶対に鳥取につくって、「今地元にいる若者」を応援できる仕組みをつくりたいと、そう思っています。

これからのこと

これから一ヶ月ほど、鳥取県にある大山町にお世話になった後のことは、正直一切決めていません(笑)今まで、次にどうするのか、というのはしっかり念頭に置いた上で行動するタイプ・・・の人間だったので、正直いまのこの選択は人生にとっても初めてだし、みんなにも「それで大丈夫か?」と言われます。

自分でもそう思う部分はあるし、そんな私のことをちゃらんぽらんでいい加減な人間だな・・・と思う人もいるかもしれません。

でも、やりたいことや行きたい場所なんて、その時々で変わっていくと思っています。

そして、きっとそれでいいのだと思っています。

そうじゃなかったら、わたしは6年も住んでいた大阪を出て、キャリーひとつで地方に旅をしようなんて思えなかったし、そんな選択をすることもできないままだったから。

「これまでと違う人生を歩きたかったら、これまでと違う選択をする」

今までと同じ選択ばかりをしていたら、今までと同じ人生を歩いてしまう。そんなのは、なんか、面白くなくて嫌だから。

そんなのは、なんか、遠くで地方創生について語りながら、自分は実際何もしないような大人と、同じような気がするから。

まずは行動してみること

きっとなんとかなると信じてみること

周りの人たちを頼ること

これさえできれば、きっと大丈夫。

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